ワーママの働き方

時短はズルいのか、ワーママはうざいのか

社内の時短勤務・残業制限ママさんたちにヒアリングをしていた時のこと。

まめか
まめか
「これ以上、私たち(時短、ワーママ)が目立たないようにしてほしい」
まめか
まめか
「育児を抱える人ばかりが優遇されて、仕事がその他の社員に回るのは逆差別だ」

その中で聞かれた意見です。意外と少なくない。
従業員のモラルが疑われるセリフですが、これ現実。

人事担当者でかつ、いちワーママである私としては、目立たないようにしてほしいと話すママさんがいる事実に、消耗しますが、面と向かってズルイと言われるのも、消耗します。

これだけ髪の毛振り乱して育児に家事に仕事に奔走しているのに、その頑張りを認められるどころか「ズルイ」という感情論にまで晒されなければいけないのか。だからといって自分の振る舞いを目立たないようにし注意しなければいけないのか。

まめか
まめか
そりゃ消耗するよね、感情労働。

時短ズルイ論ワーママうざい論の原因に何があるのか、どうやって考えれば良いのかを整理しておくと、その場面に遭遇した時の消耗感を軽減できると思ったので、やってみました。

時短は優遇措置か、ズルイのか

時短勤務は法律で定められた労働者の権利です

そもそも、子供が満3歳になるまでは短時間勤務を利用するのは法律で認められた労働者の権利です。

時短といっても会社によって全然違うという発見」という記事でもいわゆる時短勤務や残業制限についてご紹介しました。制度の根拠となる法律を抜粋すると、

事業主は、その雇用する労働者のうち、その三歳に満たない子を養育する労働者(中略)に関して、厚生労働省令で定めるところにより、労働者の申出に基づき所定労働時間を短縮することにより当該労働者が就業しつつ当該子を養育することを容易にするための措置((中略)「育児のための所定労働時間の短縮措置」という。)を講じなければならない。
育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 第二十三条より抜粋

労働者の権利です!と高らかに言ったところで、利用する本人だけが権利を主張していても平行線ですよね。

この時短勤務を導入することによって、労働者側・会社側双方にメリットがあります。
ダイレクトソーシングジャーナルより抜粋)

  • 仕事と家庭の両立が可能になる(労働者側のメリット)
  • 出産後の継続的なキャリア形成が可能になる(労働者側のメリット)
  • 優秀な人材の継続雇用(会社側のメリット)
  • 業務効率化や生産性の向上(会社側のメリット)

さらに大きく構えると、この人手不足の時代に子供がいるからといって全ての労働者が家庭に入ってしまっては経済は回りません。企業が大切に育てた人材に家庭と仕事を両立してもらうことによって、継続的な人材確保につなげているのです。

まめか
まめか
企業側や社会側のニーズも大きいんだね、自分からキャリア継続したいから働いているって本人が縮こまることないじゃん。
時短といっても会社によって全然違うという発見ニュースなどでは「時短勤務」とまとめて表現されるけど、企業によってその制度の内容はさまざま異なる、という発見をご紹介します。...

時短勤務がもたらす意外な業務効率アップ

会社側のメリットにある「業務効率化や生産性の向上」を意外に思った方もいらっしゃるかもしれません。

働き方に制限のある社員がメンバーにいると、同僚はその制限に合わせなければいけない部分が出てきます。多様な働き方に合わせることの負担こそが、時短ズルイ論ワーママうざい論を引き起こす原因になっているわけですが、多様な働き方に合わせようとすることで効率化へのモチベーションが引き出されるという側面もあります。

まめか
まめか
必要は発明の母ってやつね。

例えば、その1つがペーパーレスの促進。
多くの企業で、育児・介護を必要とする社員のために在宅勤務・テレワーク制度が導入されるようになってきました。この在宅勤務・テレワークを実施するためには、セキュリティの観点からも紙の持ち出しが制限されていたり、遠隔で仕事を行うために電子承認が必要となったりとペーパーレスにすることが不可欠です。

電子承認が導入されれば、これまでどこで滞留していたか不明だった稟議書の所在地が即座に発見できて担当者としてはかなり業務改善になります。

全員フルタイムで何気なく働いていた時には疑問にも思わなかった改善の種が、いざ制限付き社員を抱えることで見える化され、変化へのモチベーションとなると言われています。ペーパーレスが進めばコスト削減になることはもちろん、育児・介護を抱える社員以外にも在宅勤務・テレワークを導入する足がかりになるかもしれません。

実は時短勤務で制限のある社員というのは、会社を良い方向に改革していくために寄与しているという視点は、個人的になかなか好きです。

そうはいっても、そんなポジティブな考え方に賛同してくれる人ばかりではありません。
何で、みんな、時短はズルイだ優遇だって言うのでしょうか。私は2つあると思っています。

時短ズルイ論ワーママうざい論の原因2つ

原因①長時間労働とマネジメントの機能不全

まめか
まめか
私だって早く帰りたいのに、時短の人の仕事を押し付けられるから帰れない。

はい、悪いのは仕事を引き受ける社員が帰れない状況を作り出しているマネジメントです。時短の人そのものではありません。

時短ズルイ論というのは、たいてい矛先が間違っていて、ワーママ本人に向かって言う人がいたり、ワーママに対する不満として影で言う人が多いのですが、それは「ちょっと待った!」。

ワーママがいる職場であっても、夕方積み残された仕事をどう配分するか、配分された人に負担がかかっていないか、かかっているのであればどのように解決するのか。それを考えるのはマネージャーの仕事。また、ワーママ本人に与えられた仕事が夕方積み残さずにできる範囲のものであるか、積み残されるようであれば期日までに本人が処理できるのか、周囲が請け負う必要があるのかを考えるのもマネージャーの仕事。

マネージャーにとっては、ワーママがいないチームを引き受けるよりも、いるチームを引き受ける方が間違いなく労務管理・業務分担が増えるのですが、前述の通り時短勤務者がいることによって業務効率化ができたり人員不足を解決する必要ができたりするので、メリットデメリット併せ持って引き受けています。

もし、ワーママがチームにいることによって発生する業務分担の問題を解決できていないのであれば、それはワーママ本人の問題というよりもマネジメントの機能不全であると言えます。

ここを勘違いしている人は本当に多いです。

でも、ワーママ問題ってそれだけじゃないですよね。えっ?って思う発言をするワーママさんも中にはいます。

ズルイ論の原因②一部の問題ワーママの方が記憶に残りやすい

まめか
まめか
「私が居ない時間に勝手に物事を決めないで」って言われたんだけど。

この話を聞いた時には、私も「うわっ」と思ったのですが、他にもお客さんに「時短なんで16時までに連絡ください」って上から目線で言っちゃったとか、「最大期間の小学●年生まで時短勤務でのんびり働くつもりだ」と公言してしまったとか。ワーママさん、それは言っちゃいけないセリフだよ話を聞きます。

これを根拠にワーママうざい論を展開されることもあります。

まめか
まめか
でも、それって一部の人だけじゃありませんか?

と私は聞き返したい。
悲しいかな、人間というのは一部の極端な出来事、特にネガティブな出来事の方が記憶に残りやすい。その他テキパキと仕事をこなして戦力になっているワーママは「当たり前」と見てしまうものです。

結局、社員が話す「ワーママってさ」は、マネジメントの機能不全か一部の極端な行動を取っているぶら下がり系時短勤務社員の印象で、十把一絡げに批判されていると私は見ています。

まとめ:個人の状況を理解し合うことは諦める

社内に蔓延するワーママ論を公私ともに見てきたり、自分自身もひやっとするような場面に遭遇した結果、個人的に辿り着いた境地は、

まめか
まめか
個人の状況を理解し合うことは不可能、とにかく組織の問題としてみること。

子供を持ってしまった現在、子供がいなかった頃の自分が何を考えていたか思い出すことが難しいと思うことがあります。

逆に、お子さんのいらっしゃらない方に、この「17時から20時過ぎに子供が寝るまでは、どうにも融通の効かない時間帯」があることや、「出勤3分前に靴下を履くタイミングになってオムツ替え事案(大)が発生した時の絶望感」を理解してもらうことは難しい。

どんなに高らかにワーママの大変さんを訴えたところで、相手にとっては「私の仕事を増やす人」と認識されてしまえば、事情なんて考慮されません。

未来ワーママ予備群ならともかく、それ以外のゾーンの方であればなおさら理解されにくい。

個人の事情を相手に共感・理解して情状酌量してもらうという甘えを一切捨てて、自分は一部の極端な行動を取っているワーママとは違う、という働きぶりや態度を見せつつ、必要に応じて業務分担や職場の感情的な問題にはマネージメントに組織として対応してもらう方法を考える。

というのが、私が辿り着いている結論です。

そんなこと考えなくてもオープンに、仕事できる未来が来れば良いと思いますが、多くの日本企業ではもう少し先かな。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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