使い始めて1ヵ月ほどが経過した社携帯、就労時間外も何度かチェックしてオフィスにいる時間の生産性アップに貢献してくれています。でも、この時短勤務の働き方、会社の制度のよっては人事労務の観点からちょっと疑問あり。
通勤時間のメールには残業代出ません
タイトル通りなのですが、帰宅中に職場の人と確認をするチャットの時間や、自宅で上司から来た長いメール・資料を読み込む時間は就労時間にカウントされていません。長い日では通算30分-1時間くらい使っていることもあり、時短勤務で給与控除がされている身としてはその分も給料払って!!と言いたくなるのですが、ここはぐっとこらえています。たまに会社でぼやいてるけれど。
着任1年目の俄か人事担当者の俄か知識で人事労務の観点から言うと、給与の支払われる就業時間(残業)は「会社の命令で行った業務か」というところがポイントになってきます。詳しくは専門家の意見参照。
ワタシの社外のメールチェックやコミュニケーションは、上司からその実施を「命令」されているものではなく、自らの意思で実施していることなので就労時間にカウントされません。ワーカホリック気質で、たとえ働く時間が短くても様々な仕事に手を出す性格なので、その時間を捻出するために社携帯をみている、もしかしたら会社にとってはただの便利な人。
もちろん、所定の就業時間ではとても終わらない業務量を押し付けられて自宅に持ち帰り仕事をしている場合は、いわゆる「サービス残業」になりかねませんので話が別です。以前、来週の月曜日までにデータを出してほしいと金曜日の午後に要求されたことがありました。産前は残業して終わらせますが今はそれが出来ませんので、週末に対応し、その分を休日勤務(日曜日)として割増賃金の支払いと代休の取得を得ました。明確な「命令」だったので、こちらも要求しやすかったです。
時間で働くか、成果で働くか
ワタシの働いている職場は「時間」で労働を管理するスタイルです。俗な言い方をすれば、成果での賞与昇給の上下はあれど原則として「席に座っている時間」で給料を支払っています。
これについては言いたいことがたくさん!
- 時短勤務で座っている時間は80%だけど、業務量は80%以上こなしているのに
- フルタイムで働いているあの人は、タバコ休憩に何分使ってるのか
- 「時間を消費する社員」に人件費取られては業績が上がるわけがない
最近では「成果(= 提供している価値)」で給与を払う会社も増えてきました。ニュースで話題の裁量労働制までいかなくとも、「みなし残業代(固定残業代)」制を取っている会社がそれにあたります。30時間分はしてもしなくても残業代払われて、超えたら追加分が払われる、つまり、残業を極限まで減らした方が、むしろフルタイム以下の時間で終わらせた方がオトク。こういった会社はフルタイムの時間を消費することを求めるのではなく、その給与額に見合った仕事の量や質を求めていて、社員が会社に提供する価値が給与と一致していれば、「座っているか」「みなし残業分までの時間」にはこだわらない、という考え方です。
会社に対して「提供する価値」で働く条件の職場では、スキマ時間にメールをチェックするなどして生産的に活動することが成果=報酬につながりますが、「時間」で働く条件の職場は指揮命令下にないメール時間を「直接的に」評価されることがなく、なんだか損した気分になってしまう仕組み。
なにを目指して働くか、自分次第
就労時間外も仕事のメールをチェックするか、結局のところ何を目指して働くのか、なのだと思っています。
私は仕事で頭を働かせることが好きだし、ひらめいた瞬間がワクワクするしで、その時間を創出できれば、スキマ時間の仕事の処理を「損だな」とは思うものの、「やりたくない」とは思いません。また職場でも「時短だけどやることやる」人だと思われたい一心で、そしてそれが子どもが成長して思いっきり働けるようになった時に得られる仕事の内容や立場に活きると思ってやっています。
もし、スキマ時間をいかにうまく使って生産性をあげても評価されない「搾取型」の職場で働いているのであれば、あるいは「人より効率的に働いて成果を出すけど給料変わらないのが納得できない感が強い」ようであれば、あまりご参考にならなかったかも知れません。
Least Cost More Value.
最後までお読みいただき、ありがとうございます。