川崎市では毎年のように保育園が新設されていますが、新設の保育園ってどのような印象をお持ちですか?
大切な我が子が1日の多くの時間を過ごす保育園、安全面はもちろんのこと保育の質も気になるところです。
様子を見に見学に行きたいけどまだ建物さえ出来ていなかったり、お散歩に行く園児たちの雰囲気を見かけることもない。まだ出来ていない未知の場所に子供を預けるというのは親としては不安なものです。
一方で、新設の保育園というのは年齢によっては倍率が低くて入りやすいというメリットもあるので、新設だからという理由で候補から外してしまうのは非常にもったいない。(特に1歳クラス以上!)
今回は新設保育園をどのように見極めるか、考えてみたいと思います。一部、保育園の「入りやすさ」に関する記述が出てきますが、いずれも認可保育所に関する記載です。
目次
新設保育園の開園当初に起きる不安
事前の見学が出来ない運営・雰囲気に対する不安
新設の保育園に対して一番抱く不安は、これではないでしょうか。
保活を始めるとまず一番に説かれるのが見学の重要性だと思いますが、それが出来ないってやっぱり不安。
これについては、園長先生の雰囲気ばっかりはどうにも知る術がない(会社員と同じで保育士さんも系列園でも異動があり、直前まで配属される保育士さんが確定しない)のですが、それ以外については少しでも近い情報を得る方法がありますので、後述の「新設保育園の安心度の見極め」でご紹介します。
開園当初のドタバタに対する不安
私の知る限り3点あります。
- 園児全員慣らし保育
- 保育士さん同士の連携が未熟
- 園の特徴となっているアクティビティが始まらない
既存の保育園というのは、一部の保育士さんの異動はあれど概ね前年度と同じ保育士さんが同じ保育方針の元でチームワークを組んでいます。保育士さん同士のコミュニケーションは(園そのものに問題がなければ)取れているし、保育士さんたちがとにかく「慣れている」。
これに加えて、前年度からの継続の園児さんたちもその親も保育園に通うことに「慣れている」ので、新年度だからこそのバタバタというのは最小限です。
もちろん、クラスの持ち上がりで先生が変わって環境の変化にグズる子がいるというのは既存の園でもあると思うのですが、その「慣れなさ」に全員が直面するのが新設園の特徴ではないでしょうか。毎朝、阿鼻叫喚。親も先生の名前も覚えきれなければ、子供が懐いている先生もまだいない…
プラスして、近所に住む新設園に入園した友人から聞いた事例が「しばらく様子見で3ヶ月くらい特徴のリトミックとか英語のクラスとか始まらない」。
園児全員慣れなくてドタバタしているので様子見期間があるのは保育園側の賢明な判断だと思うのですが、3歳クラス以上でアクティビティを楽しみにしている場合は、最初の頃ちょっと拍子抜けするかもしれません。
でも、ここで新設園を候補から外してしまうのはもったいない(特に1歳クラス以上!)これ言うの2回目です。しつこくてすみません。なぜなら、倍率が低くて入りやすい年齢があるから。それについてはまた改めて記事しますが、せっかく倍率が低いのだから安心して子供を預けられるかどうか、見極めのポイントを見ていきたいと思います。
新設保育園の安心度の見極め
ポイント1:新設の形式を把握する
まず、市のホームページに掲載される新設保育園情報から「どのタイプの新設園か」を見極めます。
- 認可外保育園の認可化
- 大手運営会社による新設
- 新規運営会社による新設
川崎市の新設保育園情報のページには必ず、新設園の「設置・運営主体」の会社情報が記載されていますので、ホームページを見てみましょう。他にも保育園を運営している会社なのか否かが判断できます。
認可外保育園の認可化の場合は同一名称の保育園が既にあるかどうか、認定保育園の一覧や地域保育園の一覧で確認できます。
認可外保育園の認可化の注意点
数年前までは毎年実施されていましたが、認可外保育園、特に川崎市の認定保育園が認可に移行するケース。面積の足りている認可外保育園がほぼ認可に移行してしまったのか最近あまり見かけませんが、既に存在する保育園なので見学に行くことも可能で、安心度は高めです。
1点は、認可外と認可とで保育の基準が変わる場合があるので変更点を抑えること。多くは認可化の基準に合わせて保育が充実する(先生が全員保育士資格の有資格者になる、安全に配慮したガードなどの設備が増える)ケースですが、条件が厳しくなる(預かり時間の厳格化、有給休暇は預けられないルールなどの新設)場合もあります。
もう1点は、認可外からの在園児が優先的に入園するので、新設園ならではの入りやすさがあるとは限らないこと。園児の中には保育料が上がることや、幼稚園への転園を理由に退園するケースもありますが、1歳クラスや2歳クラスといった激戦のクラスは持ち上がりの園児がいる点が、近隣の認可保育所と倍率に大差ない可能性があります。
ポイント2:運営会社の規模を知る
認可化の場合も新設の場合も必ず確認したいのが運営会社の規模、というか、他に市内や近隣の自治体でどれくらい保育園を運営しているか、です。
例えば令和2年4月(2020年4月)に中原区で開園予定のにじいろ保育園新丸子を例にとると、運営会社のウェブサイトを見るだけで川崎市のみならず東京都など様々な自治体で認可保育所、認可外保育園から学童まで展開していることが分かります。
(出典: ライクアカデミー)
こうした保育園の場合、新設の保育園には系列の他の園で既に働いている保育士さんが園長先生として異動してくる場合があります。
我が家が保活をした2016年、気になって新設園の運営会社に電話してみたことがあるのですが、その運営会社では「新設園の場合は、系列園から異動してくる先生が園長になることが多い」との回答でした。(問い合わせ先はライクアカデミーではありません。)
運営する保育園の数が少ないからといって質が低いとは限りません。ムスメが通っている保育園は系列園が数園で大手ではありませんが、非常に質の高い保育を提供してくださっています。
多数の保育園を運営していれば、過去の開園時からの学びがあったり開園時の手順がマニュアル化されていたりと運営体制が整っている可能性が高い。運営会社が大きいかは運営ノウハウがありそうか判断する指標の1つと考えてください。
ポイント3:系列園の見学
大手の運営会社が新設の保育園を開設する場合、近隣の系列保育園で見学できる場合があります。我が家も電車とバスを乗り継いで、はるばる系列園まで見学に行きました。
新規開設園の見学は、川崎市の保育園整備情報に発表される保育園情報に電話番号に電話して確認します。運営会社の事務担当の方に繋がる場合と系列の保育園に直接繋がる場合がありました。区役所ではどの系列園で見学が出来るかなどの情報を持っていません。
系列園の見学では、新設園の入園希望であることを先に伝えた上で系列の保育園でも持ち物や活動内容などが同じであるか聞いてみると良いです。
例えば、
- オムツの持ち帰りや持ち物の種類
- 施設の安全基準などの作り
- 体操クラスなどのアクティビティの種類
- 発熱時や災害時のお迎えの基準
- 保育士さんの採用基準で大切にしていること
その後、ムスメは入園しなかったものの近所に見学しにいった保育園の系列園が開設されました。先生の制服から外観の雰囲気まで系列園にそっくり。大手の運営会社だけあってある程度、形が定まっていることが見て取れました。
まとめ:新設保育園は系列の見学で不安を解消できれば狙いめ
以上、新設保育園に対して感じる不安とその見極めポイントについて記載してみました。
どうしても実際に稼働している保育園の様子を見に行ったり、お散歩に向かう園児さん達の様子を伺うことが出来ない新設の保育園には不安を抱きがちです。でも、認可外の認可化であれば様子を見ることは出来ますし、系列園を見学に行くことで保育方針やルール、先生達の雰囲気を知ることが出来ます。
新規開設園はクラスによっては、申請の指数・点数が満点でなくても入園できる場合がありますので、しっかりと不安を解消できれば申し込みの候補に入れられる。新設だからという理由で除外せずに、系列園があれば見学に行くことをオススメします。
最後までお読み頂きありがとうございます。